今日の朝、あの娘と遭遇した。また学校までの道のりで。昨日あの娘も打ち上げに来ていた。遅刻ギリギリの同じ電車に乗ってたんだろうな。

「あっ、あの娘だ!」と今度こそは声をかけようと思うと後ろから肩を叩かれた。クラスの友達が現れた。邪魔者現る。

あの娘は先を行く。

あの娘も友達と遭遇。みんな昨日打ち上げに来ていた子たちだった。


赤信号で追い付く。気付かれない。あの娘の友達が僕に気付いた。

「あっ、のりお!」



僕は明るく「おはよー!」と言った。あの娘と友達たちに。

一応声掛けられたのに。声掛けられたのにあの娘はなんか微妙。もっと明るく返して欲しかった。まだまだ全然距離がある。あの娘は僕のことなんて全然気になってない。遠いな。届かないかも。

アドレスを知ることができたらもうちょっと積極的にいけるのに。mixiのメッセージなんかでメールしたくない。めんどうだし迷惑に思われそう。だからメッセージは送らない。アドレスが知りたい。誘いたいよ。どこか一緒に行こうよ。

あの娘は誰のものー

好きな人いるのかなー。気になってる人いるのかなー。僕のことなんてまったく眼中に入ってない。届かない。

連絡ができないんじゃなにもできない。アドレスを知ることができなきゃ始まらない。これ以上先に進めない。待ってたってあの娘は僕を見てない。届かない。


僕の手じゃ届かない。



アドレスさえ、アドレスさえ、アドレスさえ、






友達に協力してもらうしかないかな。友達はできたけどそこまで専門の子信頼してないからなんか話づらいな。信頼してないというかまだ仲良くなってから浅い。僕あまり人を信じないから。でも絶対にいい友達。話してみようかな。一人だけに。それしかないか。恥ずかしい。本当は昨日打ち上げで飲んでる時にその友達に「この中に気になってる子いないの?」って聞かれたんだけど、みんなの前だし恥ずかしくてとてもいえなかった。
「えー、いないかなー」なんてごまかした。本当は話したかった。助けて欲しい。導いて欲しい。





どうにかならないかな。

もっと近づく方法を、





導いて。

BGM♪
12 STEP PROGRAMS/ELEVENTY SEVEN